「平成16年度空家実態調査の結果」を発表 国土交通省
(2005/12/19更新)
国土交通省住宅局は、今年1月から2月に財団法人日本住宅総合センターと共同で行った「平成16年度空家実態調査の結果」を発表した。有効回収数は1,212件。
同調査は昭和55年度に東京都、大阪府を対象に行われ、その後約5年ごとに行われている。4回目からは調査対象地域に千葉県、茨城県を追加、5回目となる平成16年度は埼玉県、神奈川県も調査対象に追加されている。
空家の所有主体は「個人」が圧倒的に多く63.4%に上った。次いで「民間法人」20.6%となった。空家の個人所有者の年齢は、大半が「60歳以上」で67.8%に達した。「60歳以上」の割合は経年的にみても増加傾向にある。東京都、大阪府では「60歳以上」の割合は前回の54.6%から今回は69.0%へと大幅に上昇している。
住戸の種類は「専用住宅」が93.4%と大部分を占め、「併用住宅」の割合は6.4%に留まった。持家、借家という利用類型別の割合をみると、「借家」が92.5%と大多数となっている。中でも「民営借家」が55.9%と圧倒的に多かった。
建て方では「共同住宅」(その他)が52.8%、「共同住宅」(団地)22.8%、「長屋建て」が15.0%で、これら集合住宅が9割を超え大半を占めている。居住室数は「1室」が20.5%、「2室」が33.6%、「3室以上」が45.2%。延べ床面積については29m2未満の小規模のものが34.1%、「50m2以上」が15.4%で前回の34.2%から大幅減となっている。
設備の状況については、台所、浴室の両方があるものが77.3%、洋式トイレのあるものが67.1%で大半を占めた。2大都市(東京都・大阪府)では、台所、浴室の両方が備わっているものが72.2%だが、大阪府ではこの割合は69.7%と相対的に低い。
手すりなど、高齢者のための設備の有無について、このような設備が全くないものが83.2%に上り、大多数を占めることが判明。手すりの設置はわずか6.1%に留まった。設置場所は、階段が最も多く、トイレ、玄関、浴室がそれに続いている。
建築時期をみると、「昭和36年から昭和45年まで」(29.5%)が最も多かった。次いで「昭和56年から平成2年まで」(23.8%)、「昭和46年から昭和55年まで」(17.2%)、「平成3年から平成12年まで」(14.6%)となった。要修理の規模については、修理を全く施す必要がないと見られるものと小規模修理を施す必要があると見られるものを合わせると84.6%となった。しかし、大規模修理が必要と見られるものは14.5%と少数であった。
入居者または購入者の募集状況については、「募集している」ものが55.4%で過半数に達していたが、「募集の意思がない」ものも半数近く(44.2%)に上った。「非募集」の理由としては「改善計画のために待機」22.2%、「利用方法未定」20.0%が主なものだが、「その他」が42.0%で理由が多岐にわたっていることがうかがえる。「資産として保有、将来売却」は5.8%で、前回に比べて大きく減少した。
改善計画の内容は「建替え・住宅へ」が最も多く58.8%。次いで「修理・増改築・住宅へ」が22.7%。非住宅への転換は極めて少数。2大都市(東京都・大阪府)においては、傾向の違いが顕著に出ており、「建替え・住宅へ」の割合が東京都では89.7%に達するのに対し、大阪府では48.9%に留まっている。「修理・増改築・住宅へ」の割合は、東京都ではわずか2.6%なのに対し、大阪府は40.4%に上っている。
募集に際し、リフォームを実施していないものは54.7%。リフォームを実施したもののうち、最も多いのは「居住室」(36.4%)、次いで「台所」(28.8%)、「浴室」(23.8%)の順となった。
募集に際しての定期借家制度の利用状況を見ると、返還の確実性を理由とする3.4%と、入居者を早く決めたい1.3%を合わせて4.7%に留まった。制度の存在を知らないために利用していないケースが多く、その割合は36.1%に上っている。
1人世帯の最低居住水準を満たさない空家(「利用不適」)は、20.5%で約5分の1。また、1人世帯の誘導居住水準以上の空家(戸建て住宅の場合50 m2以上、集合住宅の場合37 m2以上)は37.6%である。
空家継続期間は、調査対象地域全体で見ると、「1年以内」が46.0%、1年超2年以内が13.1%で、6割近くが「1〜2年以内」である。2大都市(東京・大阪)を比較すると、東京で「1年以内」の短期間が53.6%と過半数に達し、大阪の41.0%を大きく引き離している。埼玉県で「1〜2年以内」が69.2%と大半を占めている点が目立っている。
また、空室化の原因としては、浴室や駐車場などの設備面での不備や入居条件としてのペット不可、近隣で増加している新築マンションとの競合による相対劣位などが指摘されている。
●この記事に関するWebサイト
国土交通省
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/