平成17年版国民生活白書を公開 内閣府
(2005/08/22更新)
内閣府はこのほど平成17年版国民生活白書を公開した。
本年の国民生活白書は、「子育て世代の意識と生活」をテーマとし、子育て世代(これから結婚しようとする若年から大学生の子供がいる親までで構成される世代)が直面している現状と抱えている課題を取り上げた。
ここ10年間では高齢者層のみならず、20〜40代においても単身世帯が増加し、子供のいない夫婦世帯の割合が増加している。理想の子供の数に比べて予定する子供の数が少ない理由として「家が狭いから」と回答した人は全国で11.3%で、さらに、この傾向は大都市ほど割合が高くなっていた。
住居の広さとして最低限必要とされる「最低居住水準」に満たない世帯の割合を都道府県別にみると、東京・大阪などの大都市で他の地域を大きく上回っていた。この割合は、持家よりも借家でより大きくなっている(東京の場合/持家2.9%、借家15.0%)。また理想的な居住水準とされている「誘導居住水準」に達している世帯の割合は、持家・借家とも、大都市で他の地域を下回っていた。
子育て世帯が、住宅関連に実際どのくらい支出しているかを見てみると、借家世帯の家賃地代及び設備修繕・維持費からなる住居費と、持家世帯の住宅ローン返済額は、子供のいない世帯で月当たり10万2,000円程度、子供が一人いる世帯で10万6,000円程度となっている。子供の数が増えても住宅関係費はほとんど変わらないと言えるが、住宅関連の支出は家計を圧迫しており、特に住宅ローン返済はここ10年間でほぼ増加している。
バブルの崩壊後、住宅敷地価額の下落によって住宅が取得しやすくなっているにもかかわらず、平均借入額が増えている背景として、近年の治安の悪化が挙げられている。こうした状況は、特に子供のいる世帯において、子育てや治安の面で安心できる地域に住みたいという人を増加させている。子育てがしやすい地域とは、地域の人々やNPOが育児支援に力を入れているなど、良質なコミュニティが形成されているところと言える。よりよい住宅を取得するために追加的な費用を払ってでも良質な環境に所属することを重視する人は多いと考えられる。
良質な住環境は子育ての基本であるが、その取得には多額の費用がかかり、それが子育て世代にとって大きな負担になってきている。住宅にかかる費用は子育てをする、しないにかかわらず、多額の費用が支出されており、若年層全体が抱える課題とも言える。
家族構成の変化や子どもの成長段階に応じて、望ましい住宅形態や周囲の環境も変化する。効率的な中古住宅市場の整備などにより、持家でなくとも十分な居住サービスが確保されるようになれば、良質な住環境を安価に入手できるようになるとともに、柔軟な住み替えが容易となることが期待される、としている。
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内閣府
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