12月の全国ビジネス地区のオフィス平均空室率を発表 三鬼商事
(2003/01/10更新)
オフィスビル賃貸仲介の三鬼商事(東京都中央区)は、このほど12月末時点の全国ビジネス地区・オフィス平均空室率を発表した。
東京ビジネス地区の平均空室率は7.36%で、前年同月比3.33ポイントの上昇。03年の都心5区のオフィスビルの新規供給量は延床面積が62万7363坪(49棟)で、これは過去10年間で最大規模の竣工ラッシュとなる。さらに本社ビルなどの大型ビル供給も影響し、02年にオフィスビルから自社ビルへ移転する大企業の解約が相次いだ。これがオフィスビル市場の空室増加に拍車をかけた。しかし03年に竣工する大規模ビルについては、前年から満室、高稼働を予定するビルが出ており、割安感のある好条件のビルには引き合いが強まった。オフィスの選択肢が広がったことから、テナント企業の景況感が改善してくれば、潜在需要が期待できそう、と言える。
大阪ビジネス地区の平均空室率は10.55%で、前年同月比1.07ポイントの上昇。02年の新規供給量は延床面積が約2万6000坪(4棟)で、前年に比べると半分以下に減少した。しかし、既存ビルではリストラに伴う影響で空室の増加傾向が強まり、借り換え移転などの動きも鈍った。梅田地区を始めとする各地区でも大型解約が相次ぎ、空室率が8〜10%台となった。しかし、難波・心斎橋地区では商業系テナントの進出が目立ち、他地区と比較すると平均賃料の下げ幅が最も小さくなった。03年は難波に完成する「パークスタワー」を始めとする新築オフィスビルの供給が相次ぎ、02年から引き合いは強まっていたが、既存ビルについては不況下での大型供給となるため、オフィスビル市場への影響が懸念されている。
名古屋ビジネス地区の平均空室率は8.27%で、前年同月比1.38ポイントの上昇。02年の新規供給量は延床面積約4200坪で、前年に比べると半分以下に減少したが、リストラに伴う大型解約や撤退の影響で空室在庫がこの1年間で約1万1000坪も増加してしまった。しかし、名駅地区では好条件のビルに格安感が出てきたため、駅前立地を希望するテナントに引き合いが強まり、同空室率が唯一改善した地区となった。03年の新規供給量は延床面積8587坪で、02年に比べて倍増する。新築ビルはまとまった坪数が確保できるため、統合や集約の需要が期待されている。02年秋に名駅地区で大型ビルの建て替え計画が発表されたため、その建て替えの需要を巡って、テナント企業の争奪戦が激化してきている。